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静謐。(小川洋子『完璧な病室』) [所感(小説)]

 小川洋子『完璧な病室』を読みました。

完璧な病室 (中公文庫)

完璧な病室 (中公文庫)

初期の作品を4篇収めています。

 小川洋子作品の特徴は静けさに潜む人間の残酷な一面や超えられない一線を描くことではないかと思うが、この作品も初期の作品ではあるが、そのような特徴が表れていると思う。
 食べるということやどうしていても訪れてしまう空腹がうまく描かれていると思う。生きていれば必然的に起こってしまう欲求だが、それにふさわしくない場もあるはずだし、それが似合わない場も存在する。
 病室もそのひとつだろう。病院が何かを治す場であるとすれば、そこは完璧という語とは馴染まない。
 しかし、静謐さが物の動きを止めてしまうならばそれは完璧なのかも知れない・・・。
そんなことをあれこれを考えながら作品を読み進めた。

 小川洋子の原点となる作品であるこの一冊に込められたテーマは重く、今の作品にも通底していると感じられる一冊です。最近の作品から入った読者にとっても手に取ってみればいい1冊だと感じます。


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コメント 1

小川洋子っ子

「完璧な病室」ずっと読みたかったんですよ。
買おうと思います。
どうもありがとうございます。
by 小川洋子っ子 (2009-11-03 17:58) 

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