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確実な居場所、寄り添う空気(絲山秋子「ラジ&ピース」) [所感(小説)]

 久々に小説を読みました。絲山秋子「ラジ&ピース」です。
タイトルにもなっているラジオ番組のDJが主人公の小説です

ラジ&ピース

ラジ&ピース

  • 作者: 絲山 秋子
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2008/07/31
  • メディア: 単行本

 絲山秋子の小説に出てくる女性はいつも不安を抱えているにも関わらず、「自分」というものを持っているのだ。だからこそ、孤独を感じてしまう。
 理由も何もない孤独を感じているような人物が最近の小説には多い気がするが、そのような点で同じような人物が出てきているようでありながら他の人の小説とは少し違った空気が絲山秋子の小説にはある。

 この主人公の女性DJもそうだ。地方局の空気を愛しているという変わった一面を持ち、積極的な交遊を嫌いつつもどこかに孤独を感じている。そして、ブースという自分だけの空間をしっかりと持っているのだ。社会に適応していないわけではないが、溶け込むこともない。電波というツールでしっかりとつながりを感じているのだ。

 特に大きな動きのある小説ではないが、電波という見えないツールで導かれるものがたりはどこか神秘的なものを感じさせてくれた。
 ただ、以前より男性登場人物の魅力が減少しているように思う。もっとインパクトある男性の登場人物がいる小説を読みたいと思う。
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